2011年1月16日 (日)

「100かいだてのいえのどうぶつたち」展 井の頭自然文化園

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 ものすごく風の冷たい一日でしたが、子連れで井の頭動物園に出掛けてきました。動物達も寒くてあまり動きませんし、私達も熱帯鳥温室に逃げ込んだりしていました。

 いま園内の資料館で面白い展示が行われています。最近評判の絵本『100かいだてのいえ』と『ちか100かいだてのいえ』に登場する動物達の本物を、大きなパネルにした絵本にはめ込むようにして見せるのです。言葉にすると面白さは伝わらないのですが、百聞は一見に如かずです。楽しめました。

http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&inst=ino&link_num=16652

 ちなみに同時開催という形で、絵本の原画などの展覧会「100かいだてのいえのひみつ」展が武蔵野市立吉祥寺美術館で開かれています。そちらも見てきましたが、小規模の展示ながら特にこの絵本を読んだことがない人には面白い展示だと思います。以前伊勢丹だったビルにオープンしたショッピングモールであるコピスの7階で開かれています。

http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/

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「モネとジヴェルニーの画家たち」展 Bunakmuraザ・ミュージアム

 渋谷で開かれているモネの展覧会に出掛けてきました。混んでいるのかなと思っていましたがそうでもなく、快適に見てくることが出来ました。

http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/10_monet/index.html

 モネが後半生を過ごしたジヴェルニー村が、モネを慕って世界から集まってきた画家たちで賑わったこと。そしてその画家達の大半がアメリカ人であったことなどを背景にした展示で、目新しい角度からの構成が大変良かったと思います。

 展示としては最後にまとめられているモネの『睡蓮』連作もさることながら、積みわらを描いたモネとブレックの作品はとても美しくて、特に同じ場所で様々な時間の積みわらを観察したブレックの習作は楽しいものでした。
 
 会期末が近付くとひどく混むようなので、興味があれば早目に出掛けた方が良さそうです。この美術館は入場料の設定が高めですが、コレクションを持たない私立美術館として採算を確保するためにはやむを得ないのでしょう。

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2010年11月25日 (木)

「国宝 源氏物語絵巻」展 五島美術館

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 上野毛の五島美術館が12月から2年あまり改修工事に入るため、長期閉館になるのですが、それを前に企画されたのがこの源氏物語絵巻の展示です。名古屋の徳川美術館から貸与を受け、現存する全てがここで見られます。

http://www.gotoh-museum.or.jp/exhibition/open.html

 当然といえば当然なのですが、非常に混んでいます。HPで混雑状況が見られるようになっていますが、ある程度並ぶのは覚悟したほうがいいでしょう。ただ、並ぶ列に沿って絵巻の解説パネルが並べられているので、待っている時間もあまり苦になりません。素晴らしいアイデアだと思います。

 絵巻は保存状態の厳しいものもありますが、平成復元模写が並べて展示されており平易です。いわゆる引目鉤鼻で表情に乏しい絵巻の登場人物達ですが、そこに描かれた室内の様子や調度品は非常に興味を引かれるものでした。

 同じ絵巻でも『信貴山縁起』や『伴大納言』の方が活劇的で面白いのは間違いありません。しかし、『源氏』には貴族の生活が同時代の作者の目で描かれていて、それに注目して楽しんできました。

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2008年5月27日 (火)

サンタ・キアラ館

Fi2620007_1e 茨城県日立市大みか町
1974 白井晟一

 その建築家が生涯にわたって建てたもの全てを見てみたい、と思うことはそんなに多くありません。 でも、この人は別です。

 生業として建築を建てていると、どうしても手掛けざるを得ないような類の事例が白井の場合にはほとんどありません。それは彼が純粋な意味での建築家だった事を示しています。そういう意味で彼の建築は「作品」であると言ってしまってもいいかも知れません。

Fi2620007_2e  類似例としては生業としての建築家ではない藤森照信あたりも似ています。彼のキャラクターの向こうに隠されてはいますが、やはりあれも「作品」だと思います。

 茨城県西部、海からほど近い大学のキャンパスに建つチャペル、サンタ・キアラ館。

 外観に煉瓦積みの湾曲した壁が見えてくると胸は高まります。そこに濃密な空間が内包されているのは間違いないでしょうし、曇天もまた白井の建築には良く似合いました。

 重厚な入り口の扉をくぐります。白井の建築にはなまめかしい色気があります。そういえば、村野藤吾の建築にも時折感じるものです。

Fi2620007_3e  チャペルの椅子に座り、まるで飽きずにその空間に身を浸し、直喩とも思える少し聖堂には不似合いな天井を見上げていると、静謐さが沁み込んでくるような感覚を覚えました。恍惚と出来る空間です。

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2008年2月11日 (月)

白水溜池堰堤

Fi2619994_1e 大分県竹田市次倉
1938 小野安夫

 豊後竹田駅の観光案内所で教えてもらった道を借り出した駅レンタカーでたどって20分くらい、日本一美しいダムという看板に偽りなしの光景が目の前に広がった。車を使わなければ行くのが難しい山中にあるが、それでもわざわざ訪れて損はしない。

 この堰堤は県の土木技師であった小野安夫による設計だが、役人の仕事とは思えないくらいのオリジナリティを持っているのに驚かされる。計算し尽くされたなめらかな傾斜を水がすべりおりると堤の下で水はチョロチョロと表現したくなるほどに穏やかになっている。川底をえぐらぬようにとの狙いが見事に達成されている。左右の岸壁に施されたそれぞれが異なる造形も大変に興味深い。

 大分県内を移動していると非常に多くの石造構造物を目にするのだが、それはこの地区に多くの優秀な石工が存在したことを示している。白水堰堤の築造においてもその技術は如何なく発揮され、彼等の存在なくしては到底このような傑作はうまれなかっただろう。優秀で進取に富んだ技師と石工の高度な職人技の幸せな合体である。

 農業土木施設であるが故にそもそも一般の目に触れることを前提としていないにもかかわらず、きわめて魅力的な姿を見せる白水堰堤。人工物でありながら、その美しさは意図されたものでは無い、もしくは無いように見える。意図的であることが明白な建築ではあり得ない、土木構造物ならではの強度である。

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