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2006年1月21日 (土)

明治大学和泉大教室

東京都杉並区永福1-9-1
1960 堀口捨己

 学芸大学駅にも都立大学駅にも大学はないけれど、明大前駅には明治大学がある。甲州街道と首都高速にサンドイッチされた薄暗い横断歩道橋、それを渡ると一転して明るい世界。分断の向こうには堀口捨己がある。

 和泉キャンパスの隅に建つ大教室は戦後堀口の代表作のひとつといえるだろう。1960年に建てられた白亜のRC建築は身にまとった美しいスロープで観る者を魅了する。

 この建物の真価はやはり動線にある。外観において目を奪ったスロープは内部にもめぐっている。南面する窓から取り入れられた光が建物に行き渡るのは、上下階を斜めにつなぐスロープがフロアを階層化しないからだ。

 また、階段も行って来いの突き当たりではなく、直階段がクロスする形式になっているから光が向こう側に通り抜ける。分断せずにつなぐ気持ちよさがわかる。

 最上階まで上ってから、改めて屋外スロープへ出る。かつては富士山も見えただろうか。

 急ぐなら階段を行けばいいし、おしゃべりしながら歩くならスロープを行けばいい。でも気持ちよく晴れた日なら、走ってスロープを駆け下りよう。それがこの建物の正しい使い方に違いない。

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